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今かぐわしき人々 第170回
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    第170回:コウケンテツさん(料理研究家)

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子どもから大人まで、ジェンダーを超えて、料理を楽しいと思ってもらえる環境を作ること。
それが僕の料理家としての役割なのかな

 料理研究家として旬を生かした作りやすい家庭料理を提案し続けているコウケンテツさん。2020年春のコロナ禍に始めたYouTube公式チャンネル『Kou Kentetsu Kitchen』は、なんと183万人登録超えになっています(2023年7月現在)。
 その撮影が行われているキッチンにお邪魔し、日々のごはんの大切さや、30カ国以上を旅して味わった料理の思い出などを伺いました。

《1》本当は料理を作るのが好きなのにしんどくなる。それは僕自身の体験だった

 「副菜をたった3分で」「フライパンで簡単にできちゃう」「包丁いらず!」…。YouTube公式チャンネル『Kou Kentetsu KItchen』には、ちょっとやってみたくなる、魅力的なワードが並んでいます。週に数回アップされるこの動画をご覧になっている方も多いことでしょう。
 コウケンテツさんがこの動画を始めたきっかけは、コロナ禍だったというだけではなく、こんな思いがありました。

「日々の献立に悩んで、なんとかヒントを得たいと思っている人たちにとって、家庭料理とは「こうあるべき」や、「〜しないといけない」という考え方はさらに気持ちを追い詰めるものになってはいないか、と感じていたんです。『料理がしんどい』と考えている人たちにも、わかりやすくてシンプルな、素材も工程も削ぎ落としたレシピができないか。もう一回『料理って楽しい!』と思ってもらえないかと」

 その想いは、著書『本当はご飯を作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』(ぴあ刊)にもエッセイとして綴られています。

「タイトルは、リアルに僕自身の体験なんです。うちは今、中2、小5、5歳の子どもがいて、パートナーは僕のマネージメント、料理のアシスタント、事務、経理とすべてをこなしてくれています。なんなら、子どもの宿題を指導するのも彼女。難しい勉強しているんですよねえ、今の子たちは。子どもたちに『お父さんに聞いてもわからないから』と言われちゃう(笑)。ということは、日々の家事、食事に弁当作り、そして、子供たちそれぞれの習い事の送迎をするのが僕の担当。こんなふうに、自分にできることできないことを把握して、それぞれの得意分野を活かしながら、協力体制を築いています。でも僕が出張やロケで留守にすると、全てをひとりでこなさないといけない彼女は、本当に大変だと思います」

 ハイレベル過ぎなくて、簡単で、でも美味しい料理。コウさんのレシピには、家族を愛し、あうんの呼吸でスピーディーに奥様と家事を分担しながら日々を暮らす体験が裏打ちされていたのです。

コウケンテツさん

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