新連載「香とくらす」は、さまざまな生活スタイルの中で実際にお香を用い、さらに暮らしを素敵にすることを提案します。
第1回は、花をアレンジし、暮らしの中に美しい空間を作って撮影する「LIVING PHOTO」を主宰する写真家、今道しげみさんに、香りと花の組み合わせを提案していただきます。
今回のテーマは「自然にこだわる暮らしの中の香り」。
特に今道さんに気に入っていただいた、南仏生まれのESTEBANの新製品「インテリア・ガーデンナ チュール」を試していただきました。
今道しげみさんとご家族が住まわれるお宅は、杉並の瀟洒な住宅街にある邸宅マンション。グリーンが美しい広々としたお庭があります。
「庭の手入れも自分でしていますよ。あの木はレモン。12月頃、黄色くなってくるので、まだ青いですね。時間はかかるけれど、年に5〜6個はなるかな」
レモンの実も、早く今道さんの被写体になりたいのではないでしょうか。この日の被写体はESTEBANの新製品「インテリアガーデン ナチュール」のキャンドルとラタンブーケ・デュフューザー。
「まず、オレンジ&グリーンティーの香りが気に入りました。朝からずっと漂っていても主張しすぎない、優しくて自然な香り。このオレンジの香りに合わせて、今日は花市場でオレンジのコスモスを選んできましたよ」
「オレンジ&グリーンティー」は、オレンジとグリーンティーが際立つ爽やかなシトラスの香り。ローズやバジルもアクセントに使われ、底を支えるのはベチパーとセダー。そのブレンドのバランスが南仏の調香師のセンスの良さです。
ESTEBANの「インテリアガーデン ナチュール」のシリーズは、天然の精油、植物エキスが使われていて、全成分の82%がオーガニック。ラタンブーケ・ディフューザーに使われているアルコールが、オーガニックで、フランスで調達されたものなのです。
実は「インテリア ガーデン ナチュール」のシリーズは、ヨーロッパの厳しいオーガニック基準を満たすために、議論を重ね、その基準値を全て満たそうと開発されたものです。
パッケージ素材の紙やガラスはリサイクル可能なもの。そしてリフィルも再生プラスチックが使われているのです。ラタンブーケの枝も、間伐材から作られているそうです。
そういった組成もパッケージも、自然を大切にする心としっかり結びついているのです。
もう一つ「インテリアガーデン ナチュール」のシリーズで今道さんが気に入ってくださったのが「フレシュールリネン」の香り。
「フレシュールリネン」は、清潔な麻の香りがオレンジブロッサムとジャスミンを包み込んでいます。微かに漂うのはアンバーとムスクの甘さ。
「リネンの香り、を本物の麻で見せたらどうかなと思って。別の布で同じ色があったのだけれど、それは麻じゃなかったので、やっぱり違うなと」
香りを視覚化してそこに空間を作り上げる。目からもさらに香りが味わえるような、なんとも豊かな気分です。
「口に入れるものはもちろん、吸い込むものも安全であってほしいですよね。香りがストレスにならないようなほのかさ、が大事だと思います。主張しすぎないからこそ、お花との組み合わせもいいのかもしれませんね」
生活のなかにアートがあり、アートのなかに物語がある。今道さんの素敵な感性で、次回はお香を取り入れてみましょう。
Photo by Shigemi Imamichi
Text by Aya Mori