最近の技術革新は目を見張るものがありますよね。最近だと特に「AI」とか「人工知能」といった言葉を耳にする機会も増えたのではないでしょうか?身近なところでいえば、画像認識のアプリなんかもAIを利用しているものだったりします。もはやAI は五感の1つである視覚は密接な関係にあるといえるでしょう。
では、同じ五感である嗅覚、つまりAIと香りの関係はどうなっているのでしょうか?実はAIと香りに関する研究は、五感の中でも特に解析が遅れている分野とされており、今の技術では香りをAIで判別するのは難しいのが現状です。というのも、香りは分子によって決められることはわかっているのですが、どのような構造の分子がどのような香りを発するかまでは明らかにされていないんですよね。逆に研究の進んでいる視覚分野に関しては、光の波長によって色が異なるという事実が17世紀には明らかになっていました。
とはいえ、少しずつですがAIと香りの研究も進んできています。では、もしAIや機械で香りを処理できるようになるとどうなるのでしょう?
AIや機械で香りを処理できるようになると、意図的に「気持ちを和らげる」や「リラックスできる」といった効果を持つ香りを作り出すことができるようになるかもしれませんね。
では、具体的にどのようにして香りはAIを活用するのでしょう?
ここでは期待されるいくつかの例を紹介します。
・お香
AIでの分析によって特定の香りを持つお香が開発されるかもしれません。リラックスしたいときはベルガモット、集中したいときはペパーミントといった感じです。これまでのお香と比べて、一段と気分の変化を実感することができそうですよね。
・ブランディング
感情と香りの関係をAIが分析することで、香りをブランディングに利用することも可能になるかもしれません。フランキンセンスの香りだとゴージャスな印象を、ゼラニウムの香りだとクール印象を与えられるといった具合です。将来、商業施設や飲食店などで香りを利用したブランディングが当たり前になるかもしれません。
・料理
料理と香りの関係をAIが分析すれば、この料理に合うワインはこれ、のように今でいうソムリエの役割や新しい料理の開発にも利用できそうですね。
・捜査
香りを処理できるようになると、警察犬や麻薬犬の代わりに機械を使って捜査ができるようになることも期待されます。