1. HOME
  2. バックグラウンド・インタビュー「香を紡ぐ」
  3. 第4回:蛯澤達夫さん(株式会社日本香堂東京工場 工場長)
第3回:保科裕之さん
    1. 特集
  • 香りを紡ぐ人びと
    第4回 蛯澤達夫さん
    (株式会社日本香堂東京工場 工場長)

    1. LINEで送る

日本香堂には全国にいくつかの工場がありますが、都心にも大きな工場があります。ここでは1日に3000~4000箱の線香や高級なお香が、職人たちの手で丹念に作られています。ほとんどが手作業というその匠の技を、蛯澤達夫工場長につぶさに見せていただきました。

すべては練りの作業から

①

線香作りはまず、タブの木の粉など10種類程度の原料を練りあわせるところから始まります。原料の粉は緑色の大きな機械で細かくふるいにかけられますが、高級なものは手でふるいます。工場に一歩踏み入れると、もういい匂いが漂っています。振るわれて超微粒子になった原料は、70~80%の水を混ぜて練ります。

「冬の乾燥時期と、梅雨のような湿度の高い時期では水の量が変わってきます。どのくらいの量が適量かは、職人の手の感覚なんですよ」

と、蛯澤工場長。工場長が練りの職人さんに「あとどのくらいかな」と声をかけると、若い職人さんから「あと1リットルで10分ですね!」と元気な答えが返ってきました。

  • 若い職人さんに見えましたが、入社して28年とのこと。新入社員はまず配属されないそうです。

  • 頃合いよく練られた原料は、数人で瞬時にビニール袋に詰めます。練るために使った機械は、違う種類のお香を作るとき、香りが移らないようにするため、手で水洗いするそうです。

パスタみたいな!?押し出しとカット

②

練り上げられた原料は「巣金」と呼ばれる型に入れられ、油圧で押し出されます。まるでパスタのように出てくるお線香。でも、実際に押し出されたものを板で受け止めてみると、ずっしりと重みがあります。いい香りの成分がずっしり詰まっているのです。

「柔らかいうちにカットし、ここでまっすぐにきれいにできたものだけが選別されます。お香の場合は長いまま乾燥させてカットされます。ここでも職人さんが目と手で良品、不良品を仕分けていきます」。

  • オイルを垂らして香りを楽しむ形香(香菓かぐのみ)は、職人さんのこだわりの見える木型。よく見ると千鳥の顔など、少し違うかも。それも手作りのなせる技です。

  • コーンタイプは太い型を使用し、上から押し出して切っていき、円柱の型に入れます。

  1. 1/2

先週の人気記事

スペシャルムービー

最新記事

  • スペシャル・インタビュー 第49回  熊谷真実さん

    更新日:2019年6月28日

  • スペシャル・インタビュー 第48回  森覚さん

    更新日:2019年6月25日

  • スペシャル・インタビュー 第47回 北京一さん

    更新日:2019年6月19日

  • 甘さの中に苦みを持った大人の香り – ライム

    更新日:2019年6月19日

  • スペシャル・インタビュー 第46回 矢沢透さん

    更新日:2019年6月14日

  • スペシャル・インタビュー 第45回 折原みとさん

    更新日:2019年6月11日

  • 長編小説第18話

    更新日:2019年6月6日

  • ジューンブライドに!ロマンティックな香り

    更新日:2019年6月4日

  • 世界最古のスパイスのひとつ–シナモン

    更新日:2019年5月30日

  • 「八十八夜」に楽しむお茶の香り

    更新日:2019年4月26日

  • スペシャル・インタビュー 第44回  ミック・イタヤさん

    更新日:2019年4月26日

  • 長編小説第17話

    更新日:2019年4月24日

  • 上品で濃厚な甘い香り-バニラ

    更新日:2019年4月22日

  • 「お香の日」って?

    更新日:2019年4月5日

  • 浄化の力を持つアロマ-ジュニパー

    更新日:2019年4月3日

  • スペシャル・インタビュー 第43回  山本容子さん

    更新日:2019年3月29日

  • スペシャル・インタビュー 第42回  波戸場承龍さん

    更新日:2019年3月27日