「癒す」という言葉よりも、その人自身が元気になってほしい、と言う軽部さんが提唱している「スポーツアロマ・コンディショニング」は、アスリートたちにとって、心身ともに頼れる味方であり、彼女の施術は、単なるリラクゼーションに留まることなく、「香り」と「施術」の相乗効果で、身体とこころにアプローチする改善型のアロマテラピーを目指しています。
軽部修子さんがアロマテラピーの勉強を始めたのは、今から約20年前の1998年のこと。
長野オリンピックが終わり、仕事にもっと軸となることはないかと模索していた時にアロマテラピーと出会いました。
「アロマテラピーの勉強を始めたのは38歳のとき。もともと子どもの頃からあまり丈夫ではなく、4歳の時に怪我で大腸に穴があき、今では使用できないような点滴を打ち続けたことがきっかけで、生え変わった永久歯は2本死んだ状態で生えてきたり、小学校3年生の時にはものもらいのの炎症を抑えるために打った注射でアナフィラキシー症状で倒れ、それからというもの色々なアレルギー症状に悩まされていました。
そして、28歳くらいから扁桃腺炎に悩まされ、毎月40℃近い熱に悩まされ、31歳の時には抗生物質が効かなくなり、とうとう扁桃腺を切る手術をしました。しかし手術後は、耳鳴り、アレルギー性鼻炎、偏頭痛などがどんどんひどくなっていきました。
扁桃腺を切った翌年、扁桃腺がないことにより風邪をこじらせ気管支炎になりました。
酷い咳が続き肋骨が折れてしまう事態まで至りました。
ちょうどその頃、アロマテラピーの学校を卒業し、自分自身のアレルギー性鼻炎が薬の多量摂取によるものではないかと感じていました。
『今回の風邪は薬を飲まずに治そう!』と決め、勉強中のアロマテラピーの知識を駆使、自分自身の体で試してみました。
ティートリーでうがいをしたり、ユーカリ、ティートリー、ローズマリーをブレンドしたスプレーやオイルを使ったり、約1か月半続けた結果・・・
毎日朝起きてはクシャミ!
電車の乗り降りの温度差でクシャミ!
布団やソファのホコリでクシャミ!
猫の毛ではクシャミと顔中が赤く腫れあがる!
こんな毎日の生活が、気が付けば全くクシャミが出ない状態にまでなったのです。」
免疫力が高まったことで「基盤となる人生がもらえた」という軽部さん。
「おそらく、アロマの薬理効果により免疫力が高まり、クシャミのない生活を手に入れることが出来たことで、この体験を具現化して皆さんに伝えることが私の使命であると勝手に思い込み、これを私の人生のライフワークにしようと決心しました。
スポーツメーカー、スキーメーカーで、販売促進、広告宣伝、企画、そして長野オリンピックスタッフなどの経験を経て、フリ―で活動を始めたばかりの時、何か仕事の軸がほしいと模索していた時に友人からアロマテラピーの勉強をしないかと誘われました。
私の中では全く予期していなかったアロマテラピーの勉強、しかしその時母の後押しもあり気が付けばアロマテラピーの勉強を始めていました。
しかし、スクールも卒業し、資格取得した時点では、スポーツの世界にアロマテラピーをどのように繋げ、どのように広げて行ったらよいか具体的なイメージがなかなか湧きませんでした。
ある時、元女子プロテニス選手のお母様が『スポーツアロマテラピー』が出来る人を探していたことをきっかけに、また一つ次の扉が開くことになりました。フレンチオープンやUSオープンなどに帯同させて頂き、その時の貴重な経験が現在の改善型スポーツアロマ・コンディショニングを作り上げていくきっかけになったのです。
その後2005年に、その前年頃から書いていた、雑誌の連載をまとめて本を出版することになり、時を同じく最初のスポーツアロマ・コンディショニングセンターを東京大崎に開設。現在は知人のアドバイスもあり、南青山にセンターを移し活動をするに至っています。
その活動のなかで、日々各方面の皆様からお力を借りながら、スタッフともども頑張っていくうちに、素晴らしいアスリート達に出会う機会がどんどん増え、様々な種類のアスリートに対してのトリートメントを経験値として蓄積しさせて頂くチャンスにも恵まれています。」