ジャスミンは白くて小さな花を咲かせるインド産の低木。
その可愛らしい名前の由来はペルシア語で「ヤースミーン(神からの贈り物)」。フローラル系の芳醇な甘い香りが特徴で、原産のインドやその周辺地域では媚薬として使われていました。クレオパトラが好んだ香りとしても有名で、中東では女性の名前によく使われるそうです。また、中国では古くから不老長寿の妙薬として、ジャスミン茶が愛飲されてきました。
日没から花を咲かせ夜に最も香りが強くなるジャスミンは、夜に摘まれた花から精油が精製されます。その香りと特徴から、“夜の女王”や“香りの王様”と呼ばれることも。
そんなジャスミンの精油はとても貴重。花がとてもデリケートで扱いが難しいため、1リットルの精油を抽出するためには1tの花が必要と言われているほど。本物の精油は高価で貴重なため、合成物質と混ぜたものも多く流通しているので購入の際は注意を。
心理的効果
緊張緩和作用
ピンと張った気持ちを和らげ、自信を取り戻すのに効果的といわれているジャスミンの香り。不安や悩みを和らげ、情緒のバランスを整えてくれます。ドイツ、ルール大学の研究によると、ジャスミンの香りには他の香りの5倍以上のGABA(抑制性神経伝達物質)を分泌させる作用があることが報告されています。
精神高揚作用
ジャスミンの香り成分の1つであるベンデルアセテートには右脳を刺激し、自律神経の緊張を緩和する作用があり、集中力UPの効果が期待できます。また、高揚感や多好感、精神的な活力をもたらす効果が期待できるので、何となく気持ちが乗らない、落ち込んでいてやる気が出ないという時におすすめの香りです。
肉体的効果
美肌効果
ジャスミンの香りにはアンチエイジング効果があると言われ、肌のくすみに悩んでいる方におすすめ。また、エリモント作用という皮膚を柔らかく潤す作用も期待でき、乾燥肌や敏感肌の方にもおすすめ。他にも、抗炎症作用、細胞の治癒力アップといった効果も期待できるため、ストレスが原因の肌トラブルにはもってこいのアロマです。
生殖機能改善効果
子宮のハーブと呼ばれることもあるジャスミンは、生殖機能への効果が高いことで知られています。性機能障害の改善や子宮の働きのサポート、ホルモンバランスの調整等が代表的な効果。マタニティブルーの方には精神面での効果も期待できますが、出産が近くなった頃からの使用が良く、妊娠初期での使用は避けるようにしてください。