11月3日は「アロマの日」ということを皆さんは御存じでしょうか。
アロマは古代エジプトから、もしかしたらそれよりも前から、人々に使われていました。植物の花や茎からとれるアロマ(精油)は、自然の中で生きる人々を癒していたことでしょう。
アロマの日は、日本アロマ環境協会が設定した日で「文化の日」になっています。
ヨーロッパなどでは香水は、服を着るように嗜む”お洒落”として人々に親しまれています。日本でも同様に、独自の文化として「お香」や「薫物」などがあり香道として親しまれています。「アロマの日」は、そんな自然の香りの効用に感謝し、祝福することと「アロマテラピー」を日本の文化として定着させる願いを込めて、「文化の日」を「アロマの日」に制定されたそうです。
アロマテラピーという言葉は、20世紀初頭にフランスの調香師がアロマ(芳香)とテラピー(療法)を組み合わせてつくった造語です。日本には、江戸時代に西洋医学が伝わった際にこのアロマテラピーが伝わり、精油が薬として利用されたそうです。もちろん、アロマテラピーという言葉が伝わる前から、ヨモギ湯やユズ湯、お香などとして生活に溶け込んでいました。
歴史をたどると、アロマ・香りに関するエピソードは沢山ありますが、ここではその一部をご紹介します。※諸説あるうちの一説です。
紀元前3000年 エジプト
ミイラを作る際の防腐剤として、ミルラ、シダーウッドなどが利用されていたそうです。また、悪魔祓いなどの宗教的な儀式を行う際にも、使用されていたといわれています。
紀元後40年 ローマ帝国第五皇帝ネロ
宮殿の晩餐会の部屋をバラの花で埋め尽くしたり、天井からバラの花びらを降らせたり、バラの香油を全身に塗らせたりして常に自分の周りをバラの香りで満たしていたといいます。
14世紀 世界最古の香水 「ハンガリーウォーター」
ハンガリーウォーターとは、ローズマリーの精油をアルコールに溶かしたものです。ハンガリー王妃の心と体の痛みをケアするために生み出されたといわれています。別名若返りの水ともいわれます。
20世紀初頭 「アロマテラピー」の語源
フランスの調香師ルネが、研究中に火傷を負い、とっさに近くにあったラベンダーの精油に火傷した所を浸し、火傷の痛みが半減したことから、ルネは精油の研究に注力したそうです。1937年に出版した本のタイトルが「アロマテラピー」、そこから世界に広まっていきました。
どのエピソードも今でも親しまれている花や植物ですね。その他にも、世界にはいろいろな「香り」のエピソードがあります。世界の香りのエピソードを知ると、国のイメージが変わってくることもあります。興味がある方は、調べてみてくださいね。