コントのお笑いコンビであるエレキコミック、NHK朝の連ドラ『ひよっこ』に出演する役者。コラム執筆、DJと、八面六臂の活躍をするやついいちろうさん。オーガナイザーとして今年11年目となる『やついフェス』は、ミュージシャンやアイドルだけでなく、芸人や役者もやってきて、渋谷の街がお祭りになるイベント。今年は6月18,19日の2日間開催され、現在152組の出演者が名乗りを挙げています。フェスが盛り上がる理由、そして今後の展開まで、やついさんの胸の内をうかがいました。
『やついフェス2022』の出演者ラインナップは、本当に多彩です。サニーデイ・サービス、ナイツ、スピードワゴンの小沢一敬、ゲッターズ飯田、八代亜紀、戸田恵子・・・。今年はすでに152組の出演者が名乗りを挙げています。
2013年の『やついフェス』に参加した筆者は、その盛り上がりに驚きました。特にやついさんのDJタイムは、たくさんの人たちがジャンプする振動で、会場が揺れていたほど。やついさんがかける曲は、誰もがのれる日本のロックやポップス。そして衣装は『三国志』の諸葛孔明の扮装です。
「もともと、コントで諸葛孔明の格好をしていて、定着してしまいました。最近のアニメで、渋谷の街でDJとして君臨する『パリピ孔明』っていうのが始まったんだけど。それって、まるでオレ?みたいな(笑)。僕は20年前からやってるから、さすがに着こなしてると思います!」
『三国志』検定3級をもつほどの『三国志』マニアなやついさんだからこそ、板についているのでしょう。
毎年2日間で1万人以上を動員して、今年11年目。出たい人もどんどん増えている状況です。
やついいちろうさんは、自らDJとしても登場しますが、もちろん、このフェスのオーガナイザーでもあります。
「2020年は無観客で配信でやりましたが、去年はお客さんも来てもらいました。今年はさらにたくさん来てもらって、配信もやりますよ。最初から出演者のジャンルは幅広かったんです。僕が好きな人を呼んでいて。11年経った今は、いろんなところからの推薦もあったりするので、そこから選ばせてもらっています」
会場は、渋谷のクラブ、Spotify O-EASTを中心とした10会場にもなります。
「コロナ前は13会場でやっていました。3つ店が潰れたんですよね。ここ2年は、ギリギリ蔓延防止対策中で。10周年という節目の年がコロナ禍で、実はちょっとやめ時を失ったというのもあるんです。10年で一旦この形のフェスを終えて、規模を大きくするとか、会場を大きくするとか、違うことをしたかったんです。タイミングがあやふやになった。でもフェードアウトも嫌だし、皆さんが楽しんでもらえる間はこの形は続けつつ、次の新しいことを考えようかなと」
あの熱い空間を体験した人たちはきっと今年は大喜びしそうですが、オーガナイザーは冷静に次の展開を考えていました。さて、その次の展開とは。