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今かぐわしき人々 第135回
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    第135回:吉俣良さん(作曲・編曲家)

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 NHK大河ドラマの『篤姫』、『江〜姫たちの戦国〜』から『Dr.コトー診療所』、韓国でも大人気となった映画『冷静と情熱のあいだ』、そして現在オンエア中でまもなく最終回を迎える『恋なんて、本気でやってどうするの?』まで、観ている人の感情を揺さぶるサウンドトラックを作り続ける吉俣良さん。映像と音楽をどのように寄り添わせていくのか、吉俣さんの仕事のプロセスをまるで指揮をするように語っていただきました。

《1》『恋マジ』は音楽を知る最高のスタッフと仕事ができた

 一言でサウンドトラックと言っても、その作り方は映像制作に関わるスタッフと、作曲する人によって全く違うようです。今回、広瀬アリスさんが主演する『恋なんて、本気でやってどうするの?』のチームは、吉俣良さんが絶大な信頼を置く人たちでした。

「オーダーの内容が、僕にはよくわかるんです。『吉俣さんの切ない曲が好きだから、それは泣かせてください』、『ちょっと昔の懐かしい音楽が欲しいんです』というような。懐かしい音、というと、僕には憧れのエンニオ・モリコーネを渋谷のクラブでかけていたようなモードな音が浮かんだ。それがスタッフにも『ああ、まさにこんな感じです!』と通じました。そんな感じでとりあえず10曲作りました。打ち合わせをするとすぐ曲が浮かんで、その日の夜中にもう送っていたりしましたよ」

 10曲〜12曲くらい作ったあと、さらに細かいシーンのリアルな依頼が始まりました。

「主人公が思い詰めているシーン。切なくもないし悲しくもないけどただ物思いをしているシーン。おもしろくてコミカルなシーンというようにね。時代劇とアニメの場合はわざと音楽だけでわからせるように作るけれど、現代劇はちょっと外したりする。人によってはなんで今この曲?と思うかもしれない。でもそれはプロデューサーのアイデアなんです。その曲の方が、深層心理を炙り出すというようなこともあるし」

 今回『恋マジ』のアルバムに収録されているのは、全22曲。バラエティに富んでいて、楽曲だけ聴いていても楽しく、ドラマのシーンが浮かんできます。22曲でこのドラマの流れが思い起こせる。そんなアルバムなのです。それにしても、全10話のドラマで22曲も作るのは、大変な作業のように感じます。

「いえいえ、少ない方です。このチームは、オーダーの仕方が上手で、使わない曲はないので。聞いた話ですが、チームによっては最初に40曲作って、10曲以上使っていないのに『足りません』と言われたりするみたいですから(笑)。これはすごく大事なことで、印象的な曲をそれに合ったシーンで必ずかけてくれるのがドラマのためにも音楽のためにも良いはずなんです。その方が、曲も育ちますから」

 確かに人気のある韓流ドラマを見ていても、そんなにたくさんの楽曲はなくても、主人公の幸せなシーンにはこの曲、切ないシーンにはこの曲、というようにシーンと曲をはっきり結びつけて憶えていることが多いように感じます。

「曲を作るのは僕ですが、使う場所とタイトルは彼らが決めます。曲の当て方をわかってくれているスタッフがいるとすごく嬉しいですね。でも映像はプロデューサーのもの。制作者の想いありきです。僕はそれを音楽でよりよくするのが仕事です」

吉俣良さん

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