13年間で1万社以上の神社を参拝し、その由緒やご利益を学んでその人に合う神社を紹介できる”神社ソムリエ”、佐々木優太さん。今回は、そのありがたい仕事のスタート地点となった多摩川浅間神社で、取材をさせていただきました。佐々木さんのこれまでとこれからは、まさに天に導かれているようで驚かされます。
人当たりがよく、明るい印象のある佐々木優太さん。「神社ソムリエ」という肩書きで呼ばれるようになったのは最近のこと。2022年1月に『マツコの知らない世界』に出演し、その名が全国区になっていきました。
「今年の1月にも2度目の出演をしたのですが、1回目以上の反響をいただきまして。ありがたいことです」
ちょっとした受け答えにも、腰が低い佐々木さん。撮影で訪れた多摩川浅間神社でも「佐々木さんですか」と声をかけられると、丁寧に対応しておられました。
「最近はYouTubeやInstagramを見てくださっている方も増え、神社で出会うと、気づかれるようになりました。僕の情報を喜んでくださる方が多いですが、『神社ソムリエ』という言葉自体、失礼じゃないか、という人もいます。ただ、昔から『御師』という職業があったらしいんです。情報が口伝てだった時代、御師と呼ばれる人たちは『ここへお詣りに行くといいですよ』と教えていたそうなんです。コンサートのチケットを売り歩くように、そこへ参拝に行けない人におふだを売ってあげるとか」
なるほど、そう言えば昭和の時代でも、近所のお年寄りに詳しい人がいて「厄除けならこの神社」「受験ならこの神社」「引っ越しならこの神社」と、教えてくれた記憶があります。
しかしどんな経緯でまだ30代後半の佐々木さんが全国的にその役割を担っていったのかは、不思議です。