青春=アオハルに一生懸命乗って=ride駆けていく。『アオハライド』というタイトルはそんな意味の造語だそう。
その大人気の原作がWOWOWで実写化。いよいよシーズン2がオンエアされるが、そこにドラマ初出演で話題を集めているのが櫻坂46の藤吉夏鈴さん。クールな美しさで存在感たっぷりな彼女に、俳優としてのこの作品への想い、自らのアオハライドな(?)高校時代についてなど、お話を伺いました。
切長の目に鼻筋の通った面差しが、まさにクール・ビューティーな藤吉夏鈴さん。櫻坂46の2期生で『Start over!』ではセンターも務めています。
そんな藤吉さんが、本格的なドラマに出るのは初めてのこと。
「ドラマや映画に出させてもらったことはなかったので、初めは不安もありました。自分一人でグループの外に出て活動することもなかったですし。でも新しいことに挑戦したいという気持ちは大きかった。撮影に入る寸前が一番緊張していましたね。実際に撮影に入ると、大変なことも多かったですが、それも含めて意外と楽しめました」
藤吉さんの役柄は、主人公の双葉にとって最大の恋のライバルとなる、成海唯という役。唯は、主人公の双葉が想いを寄せる男子、馬渕洸と同じく複雑な家庭環境のなかにいて洸とは同調しやすいのです。
ここでざっと『アオハライド』の物語のあらすじを。
『アオハライド』の主人公の吉岡双葉役は出口夏希さん。彼女が想いを寄せる田中(高校時代は馬渕)洸役に櫻井海音さん。双葉が中学時代に淡い想いを抱いた洸が突然いなくなり、高校時代に再会すると苗字は“馬渕”に変わって、性格も変わっていた。でも双葉の想いは募るばかり。そんなところから物語はスタートします。
シーズン2では、その双葉の恋のライバルとして藤吉さん演じる成海唯が登場するのです。
「ヒロインの双葉を応援しながら見ている人にとっては、私が演じる唯は二人の仲を切り裂くので、嫌がられそうなキャラですよね。でも、唯にはつらい過去があって、洸を頼るしかない。彼女も寂しくて寂しくて一生懸命なんですよね。だから、皆さんに愛されるキャラクターになってほしい。それをすごく考えて演じていました」
難しかったのはその役の立ち位置だけではなく、セリフが長崎弁だったということも。
「成海唯は長崎からやってきたという設定なので、セリフは長崎弁だったんです。実は私は母親が長崎出身で、私も幼い頃、少しですが長崎に住んでいたこともありましたので、楽勝かなと思っていたんですが、しゃべってみたら全然覚えていなかったんです(苦笑)。一から教えてもらい、イントネーションを台本に矢印で書いて覚えました」
一生懸命役に立ち向かった藤吉さん。もちろん、原作も読み直してみたのだそうです。
「大まかにあらすじは知っていたつもりでしたが、改めて読んでみると、ただのキラキラした青春ものじゃなくて、人物ひとりひとりが心に背負っているものがあって、一生懸命生きている。まだ大人になりきっていない気持ちは、戻れない分、愛おしくて、もう一度そういう場所を演じられるのはとても嬉しかったです」。