スラリと長身で、どこか物憂げな表情を囲む軽やかな髪。独特の存在感をもつ渡部豪太さんはドラマ、舞台、映画にと大活躍です。その一方で、NHKの人気番組『ふるカフェ系 ハルさんの休日』のハルさん役で覚えている人も多いことでしょう。最近、Youtubeチャンネルも始めた渡部さんはいったいどういう人なのか。その素顔を追ってみました。
独特の空気感を醸している渡部豪太さん。『ふるカフェ系 ハルさんの休日』で、彼のことを好きになった人も多そう。そもそも役としてのハルさんはどんな人なんでしょうか。
「もう9年目なんです。設定では、真田ハルさんは、都内に勤めていて、人見知りな性格。週末、ないしは有給休暇を取って、気になる古民家カフェに赴く。当初はブロガーという設定でしたが、最近はインフルエンサーになっている、独身男性です」
しかし内気な性格ではありますが、カフェのオーナーさんにはちゃんとインタビューをしています。
「そうなんです。『どうしてこのお店を始められたんですか』みたいなことは聴いています。それにみんな『ハルさん、これ食べて』と寄ってきてくれるし、決して内気で人見知りではいられない(笑)。だから、役と自分の境目がなくなってきているという、不思議な体験をしています。もはやハルさんを演じているつもりもなくなってきました」
日本全国で「こんなところにこんなカフェが」といつも驚かされる番組です。
「私もいつも驚きます。例えば岡山県高梁市の、ベンガラの街。古民家に赤い顔料が塗ってあって、本当にきれいで。あれは岡山でも南西部だったかな、あと、山口県の日本海側とか。普段、そこを目指しては行かないような場所に行くことができて楽しいですね」
ハルさんと渡部さんの境目はなくなりつつありますが、一つだけ違うのは、ご自身はカフェよりも喫茶店が好きなのだとか。
「私自身は純喫茶が好きで、よく行くんです。喫茶店のコーヒーが好きなんですよ。高校生ぐらいから飲んでいて、18歳ぐらいからは自分で淹れて飲んでいましたね。コーヒーの香りが好きです」
好きなコーヒーのテイストは変わりません。
「酸味があって、そこまで苦くなくて、豆のフルーティーな香りがして、色がちょっとワインレッドっぽい。そういうコーヒーが好きなんです。自分で豆をひいて淹れると、いい香りがしますよね」。