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今かぐわしき人々 第71回
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    第71回:岡崎裕子さん(陶芸家)

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女性陶芸家、というと、今、NHKの朝の連続テレビ小説『スカーレット』を思い出しますが、実際の現代の女性陶芸家というのはどんな人なのでしょう。
岡崎裕子さんは、一流ファッションブランドのプレスという人気の仕事をすっぱり辞めて、陶芸家に弟子入りした情熱の人。芦名にある窯と横浜のご自宅を行き来し、ご家族との生活を大事にしながら作陶を続けています。

《1》手仕事で一人で一からできるクリエイションが陶芸だった

 小学校から名門女子校に通い、ファッションデザイナーに憧れる女の子だった岡崎裕子さん。短大を卒業した頃から、自身の強い意志が顔を出すようになりました。

「親は賛成していなかったのですが、NYのパーソンズ・スクール・オブ・デザインに入学しようとしていたのです。タイミングを計らっていたとき、草月流とイッセイ・ミヤケのイベントがあり、海外からのモデルをアテンドするアルバイトをしてくれないかという話をいただきました。その仕事の打ち上げで、イッセイさんもいらっしゃる会食があり、直接お話もさせていただきました。後日広報ご担当の方から、プレスとして就職しませんか、と連絡をいただきました。それならデザインの勉強をすることもできるかもしれない。すぐに親の援助を受けてNYに行くのもわだかまりがあったので、自分で稼いで留学するのもいいかもしれないと入社することにしました」

岡崎裕子さん

 やがて、岡崎さんはファッションから、陶芸へと興味を移していくようになりました。

「大きなファッション・ブランドはたくさんの人が関わる仕事です。デザイナーはカリスマ性も必要なのだとわかりました。それよりも、手仕事で一人で、一からできるクリエイティブな仕事がしてみたいと思ったのです。器は、生活に入り込めるもの。日常に触れるクリエイションでしょう」

 思い込んだらまっしぐら。岡崎さんは陶芸家になると決めました。陶芸の本を集めては読み、様々な情報を集めて、茨城県笠間市で学べば、独立が早いのではないかと判断しました。

「笠間は、技法よりも工業製品で発展した町なのです。清水焼とか萩焼とか、作風にきまりがなく、様々な作風の作家さんがいるのです。年齢的に若いわけではないし、早く独立しなくてはとも思ったので、笠間におられる陶芸家に弟子入りしようと思いました。最初は直接お願いにいったらもちろん断られました。その後、広尾のギャラリーで、森田榮一先生の個展があったとき、会社帰りに早退ぐらいの勢いで飛び込みました」。

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