雑誌「ミセス」などのファッションモデルとして活躍するほか、エスビー食品の「本挽きカレー」、コカコーラの「綾鷹」、丸亀製麺など、テレビCFでも活躍するAsamiさん。演技のできるモデルとして引っ張りだこの彼女の原点には、やはり役者修行の時代があったようです。現在、ピラティスのインストラクターでもある彼女に、スキルを磨く地道な努力を見ました。
「本挽きカレー」のCFでは、及川光博さんの明るい奥様役で、肩の力の抜けた演技を見せてくれるAsamiさん。「丸亀製麺」での町娘っぷり、「綾鷹」での茶道を極めたようなしぐさなど、以前から「演技のできるモデルさん」というイメージでしたが、さて、そのスタートは大学時代にスカウトされたのがきっかけでした。
「大学時代、当時『楽園ベイベー』がヒットしていたRIP SLYMが好きで、湘南のイベントに友達とみんなで遊びに行ったのです。そこで事務所の方にスカウトされました」
大学卒業をきっかけに、大手プロダクションに所属した東さん。
「女優に、という流れではあったのですが、事務所自体には養成所はなく、私は文化女子大で洋服のことしか勉強していなかったので、さてどうしようと」
女子大時代は、読者モデルをしたり、篠山紀信さんが撮影していた週刊文春の「女子大生写真館」のトリを飾ったこともありました。でも経験ゼロの芝居をどう勉強していくか。そこでマネージャーの紹介で、別の事務所のレッスンへ参加することに。
「『セーラー服と機関銃』などで助監督を務めた森安建雄さんという方がいて、そこのおうちで勉強するレッスンだったのです。いろんな役者の卵が来ていて台本を読みあったりするのですが、その方のおうちが、まあ、ねずみが出るような感じで…(笑)。そこに3〜4年通わせてもらいました。人間的に素晴らしい方で、情熱的でストレートで、生徒一人ひとりのことを本当に考えてくださっていて。学校の先生にもなかなかいない、良い先生だったのです。もし、私がモデルになっても演技ができているとしたら、森安先生のおかげです」
すごく演技派のモデルだと思う、というと、恥ずかしそうに笑うAsamiさん。
「演技というより、素が出てしまっているのでは。その場の空気とか、好きなんでしょうね。モデルの仕事はモデルの仕事で、その大手プロダクションをやめてから、動きの勉強をしました。まだ動きに対しては修行中の気持ちです。モードのモデルもやってみたかったけど、全然違うとわかったかな」
しかし「素」もまた表現の一部。ASAIMIさんの笑顔は自然で見ていて気持ちがいいのです。