1972年のデビューからもうすぐ50年。ただひたすらに歌い続けるR&Bのレジェンド、上田正樹さん。年末はライブツアー『この熱い想いはあの頃のままツアー2020』を敢行させるべく、気炎が上がります。大ヒット曲『悲しい色やね』への本音から現在の思い、歌にかける熱い思いはますます強くなっているようです。
12月19日の埼玉・秩父のホンキートンクを皮切りに、今年もライブツアーを敢行する上田正樹さん。71歳、このご時世、感染対策をしつつ歌い続ける気合に驚かされます。
「怖い、とは思わないよ。ただ手洗いやうがいはマメにしています。マネージャーと弟子のYoshie.Nがいろいろ気をつかってくれるし。僕はすぐ誰かに会うとハグとかしがちだから、今はダメダメって。僕、コロナ禍にも出口はあると思ってる。歌うときは、みんながその出口を見つけて『よし!』と思ってるところを想像してるよ」
しかしイベントやライブは続々と中止になったときは、葛藤がありました。
「大変やったけどね。でもあるとき、自分に問いかけた。家で制作をできるのはいいね、と」
出来上がったニューアルバム『Soul to Soul』は、有山じゅんじさん、山岸潤史さんといったこれまでの相棒たちに加え、ゲスト・ギタリストに押尾コータローさんを迎えました。大ヒット曲『悲しい色やね〜Osaka Bay Blues~』は、押尾さんとのデュオで聴かせます。
「おかげさまでね、神業的なミュージシャンと一緒にやらせてもらうことが多いんです。こいつが今一番、っていう人が来てくれる。今回は何回か、ビルボードライブなどでもご一緒した押尾コータローさんが弾いてくれて。こうしよう、ああしようと一切打ち合わせせずに、ぱっと本番やって気持ちよくなれる人なんですよ。むちゃくちゃ一生懸命な人よ。ほんと、ずっとギター弾いてる。道歩きながらギター弾いてしまうんちゃうか、くらいな(笑)」
今回は「やっと完成してきたかな」とつぶやいたこの曲。実は大ヒットした当時は、表現しづらいと感じていたそうです。