永崎さんは、多くの神社に素晴らしい絵馬を奉納されていますが、まさかそれを本にするとは当初は思っていたなかったそう。
「最初は絵馬の本を作ろうとは思っていなかったんです。尊すぎるので。話の流れのなかで、絵馬の本ということになっていきました。でも心配でしたね、神社の方々に失礼がないようにしなくてはと。ご理解いただいて完成し、本当に素晴らしい内容になりました」
新しく50枚以上の絵も描きたしましたが、永崎さんは単なる作品集にしたくはなかったのです。
「絵を見た人の悩みが消えるような本にしたかったんです。文章もこだわって、誰かを幸せにしたり、心が安まったりするメッセージにしたいと思いました。私が経験した苦しみをどう解決したかも書いています。同じ悩みに立った人が解決できたらいいなと。そしてこれを見て、そうだ神社に行こう、と思ってもらえたらと」
発売すると、永崎さんの想像を超える反響の言葉が寄せられました。
「綺麗な絵を見ているうちにやる気が出た、とか、寝る前に見ると次の日にいいことが起きる、とか。言霊って大きいですね。皆さんに手に取ってもらって、感じてもらって、1人で悩まず新しい道に進むきっかけにしてもらえたらと思います」
Amazonでは「人にプレゼントしたい本」の1位にもなったようです。確かに友達に贈っても喜ばれる本でしょう。
『ふくふく開運絵馬』は、どの神社へ行くかというガイドにもなりそうな本ですが、永崎さんはまず二つの神社へ行くことを勧めています。
「住んでいる場所の氏神様と、生まれた場所の産土様の、二つの神社です。住んでいる場所、生まれた場所のの氏神様は、神社庁に住所を言って聞けば教えてくれますよ。氏神様をお詣りすることは今の生活に影響してきます。自分と自分の家族の縁を繋ぎ、守ってくださいます。産土様は一生を守ってくださいます」
その二つの神社を大切に、その次に好きな神社に行くことが良いそう。
「崇敬神社、つまり自分の好きな3番目の神社をもつことですね。できれば決まったところに行くのが良いですが、吉日に好きな神社に行くというのでもいいと思います。そして、お詣りするときは、感謝を伝えるのが一番。願望が先に立って、なかなか難しいかもしれませんが、まずはご挨拶として言葉にしましょう。おはようございます、いつもありがとうございます、と。何回も言っているうちにそんな気持ちになります。それから決意として『こうなりたい』という願望を」
しかし、願望を並べるだけでは、願いはかないません。
「神様はそうなれるよう風向きを与えてくださるだけ。私たちは自分の願い事を自分で叶えられるように動かなくてはならないのです。恋愛でも仕事でも、自分から行動しなくてはなりません。そしてそれが叶ったら、お礼参りをしましょう。大事なのは心なんです」
永崎さんは、いつも「天は見ている」ことを感じています。
「天網恢恢疎にして漏らさず、という言葉が好きです。悪事は見られているし、ちょっとしたことで良い悪いは決まってくる。だから天に恥ずかしくない生き方をしたいですね」。