動画のコメント欄には「肝斑が消せるメイクができるようになりました」「シミが隠れなくて悩んでいたんです。化け子さんありがとう」といった喜びの言葉が並びます。
「ちょっとのことでも変われば嬉しいんですよね。自己満足でもいいと思うんです。外見の力は心を元気にする。それはこれまでもわかっていたことだけれど、みんながこんなに喜んでくれて、本当に嬉しかったし、間違ってなかった、と思えました」
初の著書『化け活。』では、YouTubeで試行錯誤してきたことのメイクの技のエッセンスを。そして、2冊目の著書『化け子の脱オバべ BEAUTY BOOK』では、ヘアメイクの技のほかに、ボディメイクの必要性も唱えています。
「2冊目の本でご協力いただいたモデルさんの話を聞くと、甘いお菓子やジュースがやめられないという人が結構たくさんいるようなんです。かくいう私もその1人。私を含め、そういう人たちを見ると、肌の”糖化”が進んでいるんです。過剰な砂糖の摂取による”糖化”は、老化物質AGEを作り出します。くすみやたるみは、メイクだけでは限界があります。結局は食べ物から変えないとキレイになれないんですよ」
岸さんは食事の管理アプリを取り入れ、「脱!おばさん体型!!」したい仲間を募って、毎朝運動ライブを始めたのでした。
「半年以上になりますかね。今、私は体重5キロ減、体脂肪率は10%減になりました。たるみも軽減し、顔色も変わったようです」
これを達成して思うのは「1人ではできなかったということ」だと言います。
「1人で鏡を見て悩んで、YouTube見てやってみて、でもダメだなあと落ち込む人もまだいると思うんです。朝の運動ライブに集まってくるフォロワーさんは、今まで子育てや親の介護、仕事の忙しさで自分に時間を割けていなかった人たち。そういう人がこんなにたくさんいる、と思ったら、なんか頑張れるじゃないですか。今朝は110人いました。多いときは140人ぐらい。3ヶ月、一緒にやっているひともいる。私も1人じゃ続かなかった。みんなで巻き込み合いながらやっていく。栄養のことに詳しい人や、運動のことに詳しい人の話も聞こえてくる。健康に美しくなれる憩いの場所を作れたらいいんじゃないかな」
このコミュニティを始めて、何よりも岸さん自身も意識が変わりました。
「スーパーに行って、おばあちゃんが甘いものばっかりカゴに入れてるのを見ると『大丈夫かな、体に悪いよ〜』と思っている自分がいたんです。前はそんなこと気にならなかったのに。ああ、私の意識が変わったんだなと思いました。こうなったら、カモシカの脚を目指そうと思っています!」。