創業78周年を迎えた、すき焼・しゃぶしゃぶ・かに料理の専門店、銀座らん月。肉質の良さを見極めて一頭買いしたA-5ランクの和牛を、すき焼やしゃぶしゃぶなどで味わうことのできる名店として知られています。
この季節のすき焼の香りはまた格別。店内では、食欲をそそる割り下の香りが広がります。大切な人たちとの絆を深めるこのすき焼の美味しい香りをぜひご家庭でも味わっていただきたい。フレグラボでは愛読者3名の方にこのすき焼セットをプレゼントいたします。
銀座らん月は戦後間もない昭和22年、銀座三丁目中央通り、松屋デパートの前に創業しました。
当時の銀座はどんな状況だったのか。小仲正紹総支配人にお話を伺いました。
「戦後、GHQが銀座を占拠していたような時代です。松屋も米軍兵士とその家族だけが入ることを許されているPXでした。食べるのにも困った時代ですから、住み込みで働く従業員も多く、飲食店をやれば食料の配給は多少早かったのだそうです。それで、日本香堂の代表でもあった創業者が店をやろうと。1階と2階は店舗。3階に当時の従業員を住まわせていました」
創業者の祖父は今の兵庫県北部にあたる出石の出身。祖母は城崎温泉の出身。全国的に有名な、兵庫県を代表する特産品「但馬牛」と「ずわいかに」を東京の地で提供し始めました。
「進駐軍の方たちが多いということは、牛肉を食べる習慣が強いだろうと。和食のなかでも、肉を使おうということで、創業当時からすき焼、オイル焼き、そして同じく栄養食だということで鰻を出したようです」(現在、鰻の提供はしておりません)
当時の銀座のお客様はアメリカ人がメインだったのです。飲食店以外にも、確かに今もカメラ、洋服などのお店が老舗として続いています。
現在の銀座らん月は、ビルの建て替えに伴い、2023年の夏に並木通りのZOE銀座5階に移転しています。
落ち着いた美しい照明の個室は全部で5つ。そのうちの4つは繋ぐことができ、最大で20名様までご利用いただける個室として使えます。またマロニエ通りを見下ろせるガラス張りの半個室が5つ。そして、メインのダイニングは広々とした空間で、大きなパーティーにも対応できます。
「最近は国内、海外からの団体のお客様にも人気です。窓側の半個室も景観の良さから人気が高く、昼も夜も先に予約が埋まります」
この銀座の特等席でいただくのと同じすき焼が家庭で食べられるのが、今回プレゼントにもなっているセットです。
「店舗でお出ししているのと同じA5ランクの和牛です。仕入れに特徴がありまして、仕入れる牛肉は業者任せにせず、毎週火曜日に芝浦で買い付けを行っています。私を含む専門の担当者と3人で、必ず直接見に行って、肉を触って、サシの入り具合や色艶を確認して、選んでくるんです」
なんと専門の目利き職人のお墨付き。
「肩部分の肉の断面や、もものサシの入り具合を見るんです。でも最終的には『これだったら美味いだろうな』という我々の直感ですね(笑)。脂の入り方で、口の中に入ったときに柔らかく感じるかどうかが決まるんです。これは1頭1頭、本当に違うんですよ」
さらにこだわりは、未経産の雌牛のみ買い付けるということ。
「雌牛のほうが、脂の甘みや香りが秀でているんです。一番の差は、脂の融点が雄牛よりも低いということでしょう。火入れの調理時間が短くて済むので、より柔らかいお肉を召し上がれますから」
今回はその選りすぐりの極上の牛肉(赤身部分)250gと、新鮮なお野菜、そしてお店で作ったオリジナルの割り下をセットにしてお届けするという品です。
「小売店やスーパーで販売用に出しているものは、常温で置かれるため、保存料などの添加物を入れざるを得ません。でも、今回お届けする割り下は、私たちが店で作っている完全な保存料無添加のものです。ご注文が入ってから、ボトルに詰めてお出ししています。贈答用、ご自宅用のすき焼セットはご家庭で調理をしていただく分、お店より少しお得になっています」
良心的で、お得な価格。調理の仕方もYouTubeで公開しています。
また、お届けの仕方も、心がこもっています。
「ひとつひとつ丁寧に、色の綺麗な風呂敷に包んで、ご希望の方にはメッセージカードをつけてお出しします。ぜひ、年末年始のご贈答にお使いいただきたいですね」
ひとつひとつの包みに真心を込めて。風呂敷をほどくとき、きっと笑顔があふれます。そして、すき焼の甘辛い香りが漂えば、鍋を囲む大切な人たちに、もっと笑顔があふれるでしょう。
☆オンラインでのお買い求めはこちらへ
https://rangetsu.shop-pro.jp/
photo by Yumi Saito
http://www.yumisaitophoto.com/
Text by Aya Mori