小仲 ウッドが人気だということですが、日本には檜、杉、ヒバなど、日本オリジンの木がありますが。
トレンドという観点から見て、小泉さんはそういう日本の木をどう思われますか。
そういったものがグローバルで注目されるのかどうか。
小泉 和精油に関しては、面白いものがあると思います。ただグローバルに需要を作れるかと言われると、安定して供給できるかどうかが問題だと思います。
小仲 合成物にしていくのは供給面での課題解決になりますね。
小泉 何百キロ、何トン、というビジネスに耐えうる量があるかということなんですよね。それを毎年供給できるかどうか。世界を相手にした香料ビジネスに参入するためにはそこが課題ですね。
小仲 香りという意味ではどうですか。
小泉 ウッドの香り。。。日本発のヒノキはもうグローバルに使われていますね。比較的最近では、グアイヤックウッドを時々見かけたけれど、日本のウッドではないですね。
小仲 アルゼンチンとウルグアイの国境にある木ですね。
小泉 はい、現地では聖なる木と言われているそうです。スモーキーで清々しさもある特徴的な香りなので、ぜひ使いたいという需要はあると思います。日本の杉、ヒバなどは、私が接するものが少ないのかもしれませんが、驚くほど違う!、と感じるものにはなかなか出会わないですね。
小仲 当社にはKITOWAというブランドががあって、ヒバや楠を出していますね。
フレグランスのブランドもニッチなところがたくさん出てきていますが、そのトレンドはどうですか。
小泉 フレグランスに特化したニッチブランドたちをコンフィデンシャル・パフューマリーと呼ぶのですが、どんどん新しいブランドも出てきていますし、2000年以前からある老舗も頑張っている。今、フレグランスのマーケットはそういうところが引っ張っています。
最近は、パフューマーがブランドを作るケースも出てきていますね。パフューマーの名前を前面に出してクリエイティビティを思う存分発揮できるものも多く、まだ勢いは続くでしょうね。