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    第12回:鶴田真由さん(女優)

《3》「香」は感覚を開くスィッチ

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「香」の歴史も、まさに流れ流れて辿り着いたもの。日本での「香」の始まりは淡路島に香木が流れ着き、燃やしてみたらあたりがなんともいえない芳香に包まれたことからと言われています。日本香堂の白井雅広さんから、東大寺正倉院にある歴史的な香木「蘭奢待」(らんじゃたい)の話を聞いた鶴田さんは「香りを確かめてみたいですね」と興味をもった様子。

「私はずっと香には興味があり、伊達晟聴先生の香道の会に出席させていただいたことがあります。香道にも色々な流派があるようですが、伊達先生の会は、香を聴いて、そこで感じたこと、見えたことを言葉にするというものです。出席者の想像力が広がって、感性豊かな素晴らしい会でした」

鶴田さんは伽羅の香りが特にお気に入り。

「体調や環境で好きな香りは変わりますね。でも総じて、香というものは五感を通して第六感までもつつくような効能があるように感じます。」

鶴田さんが香を聴いたときにはどんな風景が見え、言葉が語られるのでしょうか。それを聴く時間も、凝縮された旅のようなものなのかもしれません。

本の紹介

『神社めぐりをしていたらエルサレムに立っていた』
鶴田真由 著 / 幻冬舎刊

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前作『ニッポン西遊記 古事記編』では、女優・鶴田真由が、古事記ゆかりの土地をめぐり、あちこちの場所で経験したさまざまな不思議なできごとを綴りました。以来、古事記をたどる旅を続けていた鶴田さんですが、その中でいろんな研究者たちに出会い、たびたび「エルサレム」という言葉を聞くようになります。そして、「古事記」と「聖書」が、驚くべき縁でつながっていることを知るのです。まるで神様に導かれるがごとく、海をわたり、エルサレムへ向かいます――。軽やかな筆致で綴られた、不思議で楽しい旅エッセイ。

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鶴田真由(つるた・まゆ) プロフィール

神奈川県生まれ。1988年「あぶない少年II」で女優デビュー後、数々の映画、ドラマ、舞台で女優として活躍。その一方、旅をもとにしたドキュメンタリーの仕事も多く、世界の秘境と言われる場所にも多く訪れている。写真集、エッセイも多数。
現在、映画「マザーレイク」が公開中ほか、「じんじん~其の二~」「ゆらり」「DESTINY鎌倉ものがたり」が公開を控えている。
また、写真展「鶴田真由×小林紀晴『Silence of India』」がニコンプラザにて開催(新宿9月26日~10月16日、大阪10月26日~11月8日)。写真集も同時発売予定。
http://tsurutamayu.com/


取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』(スター出版)。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など多数。
http://moriaya.jp
https://www.facebook.com/aya.mori1

撮影 ヒダキトモコ
https://hidaki.weebly.com


2017.5.8 written by 森綾
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