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    第260回:伊藤花りんさん(サンドアーティスト)

《4》言葉を使わない芸術だからできることがある

 言葉を発するアートではないが、そこにはさまざまな言葉が潜んでいる。それは観ている私たちがイマジネーションでいくらでも広げていける世界。
 これから花りんさんは、サンドアートで何を伝えていきたいのだろう。

「言葉を使わない芸術なので、国内だけではなく、もっともっと海外でやっていきたいというのはすごくあります。言語も年齢も性別も問わない芸術ですし。世代を超えて見てもらえるのも本当に嬉しい。この間の大和市での公演でも年配の方が何人か『次は孫を連れてきます』と、言ってくださって。一番嬉しいのは、観た後に帰って、家族や周囲の人たちと会話が生まれることです。
会話が生まれる機会になること、人と人をつなげるようなことができたらすごく嬉しい。家族、人種、国境を超えて、同じひとつの作品を楽しんでもらえたら」

 前知識なく観ても理解でき、そこから新たなコミュニケーションが生まれる。サンドアートはその可能性にあふれている。

「できれば平和であってほしいですから。日本も戦後が80年続いているけれど、今までの歴史を勉強すると、ちょっとしたことで平和が覆されてしまうことがある。世界のいろんなところで戦争が起こっているのを見ると、何か作品でできることがあれば嬉しいなとずっと思っているんです。お互いに理解できないことが反感や衝突になるとしたら、サンドアートがその間に入るクッションみたいになれたらいいなと思います」

 瞬間現れ、消えていく絵。その美しさや愛らしさを見逃さずにいようと思う心は、人間なら誰しももっているはず。
 それはどこか消えていく香りにも似ています。サンドアートはまさに香りのような絵なのかもしれません。

伊藤花りんさん

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11/23(日)【プライムツリー赤池8周年 メモリアルイベント】オーケストラ & サンドアートショー
https://www.prime-tree.jp/event/2900007992/

12/13(土) ピアノと砂のアラビアンナイト
https://sayegusa-e.org/experience/piano_sandart2025/

12/21(日) ピアノと砂のファンタジー星の王子さま
https://www.mito-hall.jp/event/pdf/event_2025122101.pdf


取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』(スター出版)。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など多数。
http://moriaya.jp
https://www.facebook.com/aya.mori1

撮影 萩庭桂太
1966年東京都生まれ。
広告、雑誌のカバーを中心にポートレートを得意とする。
写真集に浜崎あゆみの『URA AYU』(ワニブックス)、北乃きい『Free』(講談社)など。
公式ホームページ
https://keitahaginiwa.com


2025.11.4 written by 森綾
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