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    第2回 米脇信江さん
    (株式会社日本香堂R&D事業本部 商品開発部課長)

おじいちゃん、おばあちゃんに会いにいくのだから

 米脇さんは、自身でお墓参りに行くとき、ちょっといいお線香を使うそう。

「お墓参りは、亡くなったおじいちゃん、おばあちゃんに会いにいくという感覚です。自分にとって大切だった人にいいものを使いたい。そういう気持ちになるんですよ。いいお線香は本当にいい香りがしますから。その時間と空間が特別なものになりますし、気持ちがほっとします。ぜひ少し上等なお線香も試してみていただきたいです」

少し上等なお線香、お正月から試してみるのもいいかもしれません。

香りは空間に漂わせて楽しむのが好き

⑤

 ずっと香りの仕事をしている米脇さんは、クセのある強い香りは苦手なのだそう。

「強い香りがずっと香っていると疲れてきますよね。ほのかに香る、香りにほわっと囲まれるのが好きです。もともと空間に漂わせて香りを楽しむのが、日本のお香の文化だと思います。中東あたりでは香木をそのまま燃やしますが、日本の香道は香木を間接的にあたためて香りを漂わせますからね。個人的には、香道の伽羅の香りが好きですが、日常的にはゼラニウムやローズマリーの入ったマッサージオイルの香りが好きで、1日の終わりにとても癒されます」

 ほのかに漂わせるには、マッサージした後に残るアロマオイルの香りくらいが素敵なのかもしれません。空間に漂わせるという香りの美学、今すぐ生活に取り入れられそうです。

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取材・文 森 綾 https://moriaya.jimdo.com/
撮影 ヒダキトモコ https://hidaki.weebly.com/

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2016.10.25 written by 森綾

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