一度会えば忘れられない印象を残す神田さんですが「香り」にもその効果はあると言います。
「香りが大好きで、段ボール箱2つ分くらい香水は持っています。昔、まだ電話ボックスがあった頃、前に電話をかけていた女性の香りがたまらなくいい香りで、どの人?どの人?と探したくらい(笑)。女性の魅力は香りで決まるんじゃないかと思うくらいです。だから、香水をつけていない人より、つけている人が好き。セクシーな気分が一気に溢れます!(笑)」
ロスの人たちも香水好きが多いようです。神田さんはいまだに好きな香りがする人がいると、男女問わずそのブランドを聞いてしまうとか。
「すごくいい香りですね。何を使っていますか。アメリカでそう聞いて、嫌な顔をされたことはないかなあ。ボトルまで見せてくれたりしますよ(笑)いい香りと言われて、嫌な気分になることはないんじゃないかな」
素敵なものを見つけたら、知らない人にも気さくに声を掛ける。
今回の撮影とインタビューは、神田須田町にある、瀟洒なショップで行いましたが、なんとそこも、前日に、彼が見つけてきた場所でした。
奥行きのある京都風の古民家を改装したどこかホッとする店内には、素材にこだわったユニセックスの洋服が並んでいます。奥には会員制の畳敷のバーが。
「昨日、友達になったんですよ、ね!」
ショップマネージャーの畠山佑太さんはにこにこと頷いてくれました。
神田さんを語る上で、とてもわかりやすいエピソード。
この人こそ、経験に裏打ちされた鋭い直感で、生きているのでしょう。
取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』(スター出版)。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など多数。
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https://www.facebook.com/aya.mori1
撮影 萩庭桂太
1966年東京都生まれ。
広告、雑誌のカバーを中心にポートレートを得意とする。
写真集に浜崎あゆみの『URA AYU』(ワニブックス)、北乃きい『Free』(講談社)など。
公式ホームページ
https://keitahaginiwa.com
●撮影協力
Norwegian Rain&T.MICHAEL TOKYO
http://norwegianrain,jp