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• スペシャルインタビュー「今、かぐわしき人々」
  第195回：堀内將平さん（K-BALLET TOKYO プリンシパル）

《３》不変的な物語のテーマを今の世の中にどう表現するか

　さて『BALLET TheNewClassic』は、装いも新たに、今年8月2日、3日に東京・新国立劇場中劇場で開催されます。今年の公演では、堀内さんはプロデューサーとダンサーを兼任しつつ、より高みを目指します。

「実は…本当に前回が終わった後は、二度と無理かもと思ったんです。ところが今回はもっと大変なことをやろうとしています。前回は振付師に依頼したのですが、自分のイメージを大事にして、今回は振付師を入れつつも、しっかり僕が監修します。ひとつずつの作品をパワーアップさせていきます」

　興味深いのは、どんな作品を取り上げ、どう表現されていくのか。

「クラシックバレエには、どの作品にも不変的なテーマがあります。例えば『ロミオとジュリエット』には、許されない恋というテーマがあります。それは今の時代にも通じるもので、たとえば韓流ドラマで人気になった『愛の不時着』なんかもそうですよね。そこには格差とか、人種とかいろんな問題がある。じゃ、今の世の中で『許されない恋』を日本人もすごく身近に感じるとしたらどんな問題があるんだろう。そこで『ロミオとロミオ』をやろうと思ったんです。舞台上で見て、一番美しいのはそれかなと。衣装も秘めた想いを表現する美しいものを考えてもらっています」

　そこにはこれまでバレエを見たことがない人たちを呼び込みたいという熱い想いもあります。

「わかりやすさやキャッチーさも大事。でも、お客様の求めるものに寄せすぎてはいけないと思うんです。国がクラシックバレエを保護しているヨーロッパにもできないような面白いバレエをつくりたい。お客様にも感動してもらえて、世界も驚くような。前回は新しい客層が来る前に完売してしまったので、早めにチケットを取ってもらえたら嬉しいですね」

　チケットはクラウドファンディングでの発売がすでに始まっていて、3月27日先行発売、4月6日に一般発売されます。なお、クラウドファンディングは開始４日にして既に達成率500%を超える支援が集まっている。

「この人が出るから観にいく、というかんじではなく『BALLET TheNewClassic』だから観たい、というものにしたいです。海外公演もチャンスがあれば。中国に行ってみたいな」

　バレリーナたちの表現力、ここでしか見られない嬉々とした表情。日本人クリエイターの想像力の繊細さ、創造の巧みさ。すべてが一体となる唯一無二の芸術に、きっとどこの国の人たちも生きる美しさを見出せることでしょう。

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◾クラウドファンディング限定チケット情報
本公演独自の特別なプランをご用意しました。
フロントロウ(最前列)にてご鑑賞いただけるチケットや、緊張感あるバックステージを体感できたり、主催の堀内將平や井上ユミコと語り合う会、そして公演限定アイテムの販売など、魅力的なプランが目白押しです。

期間：2024年3月15日(金)12:00〜4月14日(日)23:59
URL| https://camp-fire.jp/projects/723608/preview?token=3f99cm4p&utm_campaign=cp_po_share_c_msg_mypage_projects_show

◾一般チケット情報
S席 ¥16,500 / A席 ¥15,000 (税込)
先行発売：2024年3月27日(水) 10:00スタート
※マイチケにて販売
一般発売：2024年4月6日(土) 10:00スタート
※マイチケ/ローソンチケット/チケットぴあ/e+にて販売

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取材・文　森　綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』（スター出版）。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』（マガジンハウス）など多数。
http://moriaya.jp
https://www.facebook.com/aya.mori1

撮影　Namiko Kitaura
（衣装・ジャンプスーツ¥390,000　ablankpage.／ablankpage.（ablankpage.official@gmail.com）
ベスト¥36,000　Noir Fr／ノアファー（092-981-3372）

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