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スペシャルインタビュー「今、かぐわしき人々」
第207回：えまおゆうさん（俳優）
《４》一番がんばっていた頃につけていた香水を今一度つけてみた
今はストレートプレイの舞台や歌のイベントを中心に活躍しているえまおさん。
これからはミュージカルにももっと挑戦したいと思っています。
「ミュージカルはぜひちゃんとやってみたいですね。自分で企画したり、プロデュース的なことをするのも好きなので。朗読劇の演出をしたりもしたので。今は宝塚で学んだたくさんのことに感謝しています。だってずっと舞台に出させていただいて、いろんな時代の役をし、いろんな人物に出会い、そういうことがすべて人として勉強になったと思いますので。役に出会うって、人との出会いと変わらないと思うんです。実際に出会った人のことは掘り下げられないときもありますが、役を演じるときにはその人物を徹底的に掘り下げられます。ほら、相手に掘り下げられると嫌な人もいるでしょう。でも役柄の人物は嫌がらないですからね」
人の感情に敏感なえまおさんは、ドラマを見ていても、ついつい突っ込んでしまうそう。
「男役もやっていたので、男の人の感情も見えてしまったりするんです。『そんなこと正直に言えないんだから、そこは女性が気がついてよ』と、画面に突っ込んでしまったり（笑）」
役柄の人物への探究心はもう染み込んでいるものなのでしょう。いつも演じること、舞台を協力して作り上げることに全力投球してきたえまおさんには、そういう人だけがもつ品格があります。
「宝塚のとき、Gucciの『ENVY』という香水を使っていたんです。その香りを嗅ぐと『あのとき一番頑張ってたなあ』と思い出します。もう一度つけようかと思ったら、廃盤になっていて。でも最近、残っているのをちょっとつけてみたりしています」
香りが一瞬にして呼び覚ますそのときの自分。えまおさんはその豊かな感情を、これからも表現し続けていく人なのでしょう。
そんなことを伝えると「婚活中でもあります」と、もう一つの笑顔を見せてくれました。
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えまおゆう
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取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』（スター出版）。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』（マガジンハウス）など多数。
http://moriaya.jp
https://www.facebook.com/aya.mori1
撮影 萩庭桂太
1966年東京都生まれ。
広告、雑誌のカバーを中心にポートレートを得意とする。
写真集に浜崎あゆみの『URA AYU』（ワニブックス）、北乃きい『Free』（講談社）など。
公式ホームページ
https://keitahaginiwa.com
