ニコニコした表情とは裏腹に、人間の真の姿にも想いをはせる三ツ矢さん。人とは違う、こんな体験も。
「信じてもらえないことも多いんですが、霊感が強いのか、普通の人が見えないものが見えたり、人のオーラがわかったりするんです。今は昔ほど強烈ではないんですけれど」
例えば、そこにあるはずのない匂いや香りを感じることもあるのだとか。
「あれ、なんか猫のにおいがするなとか、お線香の香りがするなとか。一緒にいる人たちに聞いても『そんなにおいしないよ』と言うんですよね。お線香の匂いを感じることは一番多くて、それが何を意味しているかはわからないんですけど。誰か居るのかな?」
そういう不思議なところもあってか、普段の三ツ矢さんは、寝る前にお香をたくことも多いそうです。
「忙しかったり、頭がヒートアップしていたりするとき、寝る前には落ち着きたいし。頭がギンギンに冴え渡っていると、眠れないでしょう。そういうときは、白檀のお香をたくと、気持ちが落ち着いてきます。白檀が好きなんですよ。やっぱり香りの力ってすごいですね。空気をきれいにしてくれるし、お守りになってくれるようなところもあると思います」
物事に敏感に反応する純粋な感受性をもつ三ツ矢さんにとって、お香は心を落ち着け、にごりやくもりを浄化する役目を持っているようです。
これからもその若々しい感性で、声と言葉の世界の両方でワクワクさせる作品を世に送り出してくださることでしょう。
取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』(スター出版)。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など多数。
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撮影 萩庭桂太
1966年東京都生まれ。
広告、雑誌のカバーを中心にポートレートを得意とする。
写真集に浜崎あゆみの『URA AYU』(ワニブックス)、北乃きい『Free』(講談社)など。
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