来年1〜2月には、フィリピンでボクシング映画をクランクインする予定です。
結城さんは『オボの声』で始めたボクシングを、今回も役作りとしてずっと続けていました。
「僕には時間があるから、そこで役をごまかしたくない。フィリピンの試合にも飛び入りで出たりしました。2RKO負けしましたけど(笑)。
フィリピンの地で40歳を過ぎてボクシングをやり続ける男と、母親を無くした女の子の物語にしようと」
構想を練るため、フィリピンに降り立ったとき、結城さんはその地の匂いを温度とともに感じたようです。
「フィリピンの地に初めて降りたった時に感じた、この鼻の奥に感じるズンときた熱い匂い …。この匂いを忘れない限り、これから創られる我々の日比合作はかけがえのないものになると確信しました」
フィリピンでは、『プラトーン』ラインプロデューサー、ジュン・ジュバンと運命的な出会いをしました。
「疑心暗鬼の中でお会いしたのですが、行く度にお世話になっているエロルデボクシングジムのマネージャーと彼の子供が同じバスケットボールチームだったことがわかって、一気に打ち解けました(笑)」
ジムのマネージャーは、車でフィリピン中を案内してくれたり、ボディガードをつけてくれたり。お返しに、結城さんたちはジムのプロモーションビデオを作ってあげたそうです。
「言いたいことを言い合って、信用できて。そういうつながりがどんどんできていく。運がいいなあと思います」
10年という節目。結城さんのひたむきな情熱は世界へとじわじわ拡散し、何かすごい作品が生まれてきそうです。
『藍色少年少女』上映情報
9月21日(土)より
大阪・シアターセブン
http://www.theater-seven.com/2019/mv_s0102.html
10月19日より10月25日まで
名古屋・名演小劇場
http://meien.movie.coocan.jp/
⭐全国へとロードショー予定
http://fujino-kidstheater.net/aiiro/
⭐️『オボの声』公式ホームページ
https://l.facebook.com/
取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』(スター出版)。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など多数。
http://moriaya.jp
https://www.facebook.com/aya.mori1
撮影 ヒダキトモコ
https://hidaki.weebly.com/