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    第13回:KITOWA プロジェクト
    (保科裕之さん、澤谷文さん、尼野大吾さん)

プレゼンテーションにも日本の最先端の粋を込めて

 最高級の香りには、最高級のプレゼンテーションが必要。デザインやロゴの監修には、スイスのBODUM本社を経て、現在はIKEA 社で唯一の日本人デザイナーとして活躍しているsuwa miyaさんを起用しました。
 尼野さんは言います。

「『木』をモチーフにしつつ和の趣を漂わせながら、和にも洋にも寄らない、ユニセックスでグローバルに対応できるデザインをしていただきました。海外のラグジュアリーホテルの部屋にあっても似合うイメージですね」

 インセンスプレートやディフューザーのセラミックは、佐賀県嬉野の肥前吉田焼きの陶磁器ブランド「224 ポーセリン」に依頼しました。

「有田焼の伝統的な工法を駆使して作ってくださいました。世の中では、ラタンのインセンススティックが主流ですが、原料の土から研究し、香りを吸い上げて揮発させることができる陶磁器は世界初だと思います。また、焼き物でまっすぐなものを作るのは難しいそうですが、硯をイメージに、あたたかみのある直線に完成させてもらいました」

 インセンスを斜めにも直立にもできるこのインセンスプレートは、様々な場所で、美しい煙と香りを演出してくれることでしょう。

様々なライフスタイルのなかで、大事に︎受け継がれてゆく香りに

 日本国内でも、ずいぶんルームフレグランスは浸透してきました。その用途とタイミングも様々に広がっています。

「スプレーもあれば、インセンスもある。車用もあれば、洋服用、ベッドやソファなどのファブリック用もある。用途もいろいろですし、季節によって使う切り口も様々。香りはもうインテリアであり、居住空間の一部なのだと思うのです。KITOWAの香りが表現するものは、これまでの香りの範疇を超えて、静かさ、落ち着き、贅沢さなどまた様々にあります。私たちはKITOWAを将来的に資産になるような香りとして作り上げました。きっと、上質な暮らしを知るすべての人に愛されると思います」

 そう語る保科さんはじめ、スタッフは、KITOWAを日本発で世界に発信していくブランドと自負しています。

「12月下旬には伊勢丹メンズ館、エストネーションなどから、皆様にお手にとっていただけるかと思います」

 新春を寿ぐ香りとしてもふさわしい、KITOWA。
 根っこのある、思いのあるラグジュアリーな香りが、誕生しました。

● KITOWA 公式サイト

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取材・文 森 綾
https://moriaya.jimdo.com/
大阪府生まれ。神戸女学院大学卒業。
スポニチ大阪文化部記者、FM802編成部を経てライターに。 92年以来、音楽誌、女性誌、新聞、ウエブなど幅広く著述、著名人のべ2000人以上のインタビュー歴をもつ。
最新著書は、「大阪のおばちゃんの人生が変わるすごい格言一〇〇」

撮影 ヒダキトモコ
https://hidaki.weebly.com

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