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    第134回:やついいちろうさん(芸人・DJ・俳優)

《3》漫才からコントへ。芝居にも

 小学校の時からお笑いが好きだったというやついさんは、大学時代、部活で落語研究会へ。その頃のやついさんを見ていたゲッターズ飯田さんは「こんなに面白い人がいるのかと思った」と言います。

「大学時代は漫才コンビを組んだけど、相方が標準語でね。僕は三重なんで関西のノリに近いから難しかったんですよ。『なんでだよ』とツッコミが返ってくると、次の言葉が出しづらい。その時に相手が関西人だったら、そのまま漫才だったかも。初めから漫才は難しくて、それで、コントだったのかな。コントの方が出来上がりが早かった」

 やついさんはアドリブやフリートークの妙がなんとも味があって面白い人。

「昔はノートも書いてましたが、今はなんとなく思い浮かぶことをネタにしています。日頃から、ああいう振る舞いはどうなんだろうと思うこととか」

 15年間続いているTBSラジオの番組も、土曜深夜1時『エレ片のケツビ!』として新生したばかり。ラジオでのリスナーとのやり取りも、彼のトークの源泉なのかもしれません。
 そして、2017年にはNHKの連ドラ『ひよっこ』にレギュラー出演。役者としても脚光を浴びました。

「あのドラマに出たことで、住んでるマンションの人に認められました(笑)。平日からイヌを散歩させたりしていたので『大丈夫かな』と思われていたんでしょう。役者さんだったのね、と。おかげで、平日ぶらぶらしやすくなりました。地方の仕事へ行って、一緒に仕事するコのお父さんお母さんが来てくれたり」

 でも役者の仕事については特に「役者論」をもつわけではないと言います。

「役者について持論はないです。『こうしてください』と言われることを、なるべく自然に、これでいいのかな、って思いながらやっています。また呼んでもらえたら嬉しいですね」。

《4》コロナ禍で花を楽しむようになった

 プライベートでは2013年にタレントの松嶋初音さんと結婚。10歳になる老犬・こぶしと一緒に仲良く暮らすやついさん。今は、こぶしのことをエッセイに書いているそうです。

「こぶしには生きていてほしいし、でも死ぬことを考えるし。死んでないのに死ぬことを考えるのってつらいですね。でもそういうイヌの老後を抱えている人は多いと思うし。ヘルニアになったり、他の病気になったり。それをどうにかこうにか、治しながら。そんな日々を綴っています」

 もう一つ、コロナ禍をきっかけに、花を楽しみ始めました。

「こぶしと散歩しながら、きんもくせいや、沈丁花、木蓮と、移り変わる花の香りに季節を感じます。木蓮は、香りだけしてきて、どこにあるのか見当たらないんですよ」

 うちの中にも、花を飾り始めたそう。

「最初は花農家の友達が、コロナでまったく売れないと言っていて買い始めたんです。一輪挿しから初めて、今はベランダで育てることもしています。今は芍薬をやっていますが、咲かないと結構悲しい。三分の一は咲かないです。咲くと花びらが落ちますが、それはそれでいいものです。あ、でも芍薬は香りはしないな。僕は香りには敏感ですよ」

 人に対して優しい人は、イヌに対しても、花に対してもきっと優しい。やついさんの仕事は多岐に渡っているけれど「何かをしたい」という気持ちの根っこは「人ありき」なのだと感じました。それがフェスでどんなにたくさんの人を集めても、みんなを笑顔にする理由なのではないでしょうか。

やついいちろうさん

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取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』(スター出版)。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など多数。
http://moriaya.jp
https://www.facebook.com/aya.mori1

撮影 萩庭桂太
1966年東京都生まれ。
広告、雑誌のカバーを中心にポートレートを得意とする。
写真集に浜崎あゆみの『URA AYU』(ワニブックス)、北乃きい『Free』(講談社)など。
公式ホームページ
https://keitahaginiwa.com


2022.6.10 written by 森綾
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