日頃から素敵な気遣いができる須田さんである。一つずつの仕事にも丁寧に向き合っている。
「今、本当にいろんな活動をやらせていただいて。以前はマルチタスクでやるのはしんどいと思った時期もあります。今もたまにキャパオーバーしてしまうときもありますが、自分の心身をどう管理すればいいか、わかってきたところがあるんです。今、改めて思うのは、私はいろんなことをやっているほうが性格に合うんだなということです。これだけをやると決めたり、何かを目指すと言ってしまうと、こだわりすぎて、心も体も凝り固まってしまう。バラエティ、情報番組のコメンテーター、文章を書くこと。そういった仕事で社会と関わる勉強をし、自分をアウトプットできることも大事。一方で、自分の人生になかったような苦手なことを芝居で勉強できる。芝居はもっとできるようになりたい、向上したいと思うものなんです。全部違う筋肉を使って、ワクワクできる今がとても楽しい。だから、これからもジャンルにとらわれず、結局、須田さんって何をやっている人なんだろうと一言で言い表せない人でいたいなと思っています」
とても冷静に「須田亜香里」にしかできないことを実現していっているように見える。
「須田亜香里であることが仕事。それは理想ですけど、まだそこまで辿り着けていません。いろんな時間帯で、いろんな人の生活にちょっとずつ入り込めたらいいな。ある人にとってはコメンテーターで、ある人にとっては『昔、アイドルで頑張ってた人』でもいいんです。ある人にとっては『中日新聞で”てくてく歩いてく”を書いている人だよね』でもいい。ロケしている現場で『てくてくの人だよね』と言われたこともあるんですよ」
いろんな場所で、いろんな人と出逢って。須田亜香里さんは、何をしていてもどこかに品がある人。人に対して爽やかな空気感と優しい香りを感じさせる人。それはこの映画『男神』で泥だらけになっていても、いっそう際立つのだ。
『男神』公式サイト
https://otokogami-movie.com/
取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』(スター出版)。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など多数。
http://moriaya.jp
https://www.facebook.com/aya.mori1
撮影 萩庭桂太
1966年東京都生まれ。
広告、雑誌のカバーを中心にポートレートを得意とする。
写真集に浜崎あゆみの『URA AYU』(ワニブックス)、北乃きい『Free』(講談社)など。
公式ホームページ
https://keitahaginiwa.com