家での癒しの一つに、香りがあると言う。
「イヌやネコがいるので、強い香りはダメなんですが、さりげなく、玄関とか、トイレとか、リビングなんかにそれぞれテイストの違う香りを使っています。仏壇のお香ももちろん。私はオリエンタル系とか、白檀が好きみたいです。爽やかな香りよりも落ち着く香り。穏やかな香り」
香りには時代も反映される。とよたさんがある時代を思い出すのは、カルバン・クラインの『ETERNITY』という香水の香り。
「昔、VOGUEのような海外の雑誌に、香るカードが入ったサンプルがついていたでしょう。あれはすごく鮮烈に憶えています。かなり強い香りでしたよね。ところが、先日、香水屋さんで ウィンドウショッピングしていたときに同じ『ETERNITY』を手に取ったら、なんだか香りが違うんです。もっといい香りに思えたんですよね、当時は。でも、当時着ていた服まで思い出しますよね、その香りで」
とよたさんは、一度好きになると意外とずっとその香りを使い続けるタイプだそう。
「はまり込むと、そこから逃れられなくなるタイプなんですよ。自分では、それはちょっと嫌だなと思うんですけど。いいように言えば浮気しない。でも常にいい香りを求めてはいます」
これからまた俳優のとよたさんを観られる日も増えるだろう。そうしてきっとまた新しい良い香りと出会っていかれるに違いない。

とよた真帆さんオフィシャルサイト
https://www.spicainc.net/
撮影協力
『ロジエ』
[住所]東京都渋谷区恵比寿南2-4-19
[電話]03-5708-5221
[営業時間]11時30分~14時(L.O.13時30分)、ディナー17時30分~、BARタイム21時~
[休日]なし
[交通]JR、地下鉄日比谷線恵比寿駅徒歩5分
取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』(スター出版)。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など多数。
http://moriaya.jp
https://www.facebook.com/aya.mori1
撮影 萩庭桂太
1966年東京都生まれ。
広告、雑誌のカバーを中心にポートレートを得意とする。
写真集に浜崎あゆみの『URA AYU』(ワニブックス)、北乃きい『Free』(講談社)など。
公式ホームページ
https://keitahaginiwa.com