フレグラボ|日本香堂

人と香りをつなぐwebマガジン

  1. HOME
  2. スペシャルインタビュー「今、かぐわしき人々」
  3. 第268回:小野リサさん(シンガー)
    1. 特集
  • スペシャルインタビュー「今、かぐわしき人々」
    第268回:小野リサさん(シンガー)

《3》新しいジャンルに挑むことは、音楽の旅

 やがてボサノヴァだけではなく、ジャズ、ポップス、カントリー、日本の歌謡曲と、さまざまなジャンルの歌をうたうようになった。

「長いことブラジル音楽に没頭していたのですが、テレビから流れる歌謡曲も聴いていたりはしました。でも最初の音楽の旅は、ジャズからでした。アルバムをつくるたびに、今回はジャズにしましょう、今回はカントリーにしましょうと。それらは初めて聴く曲でした。旅でありチャレンジでした。すごく新鮮で、こんなにいい曲もあるんだと。素晴らしいアーティストさん、作曲家、作詞家を一つずつ発見していく楽しさがありました」

 ただ日本の曲はかなり難しかったという。

「日本の曲に初めてチャレンジしたときは、外国人が歌っているような日本語になってしまって。それで、日本語で歌うときは、ひとつひとつの言葉を丁寧に歌わないといけないジャンルなんだなと思いました。ボサノヴァはリズムに言葉を載せていくという認識。もちろんバラードは違いますが、強調する部分、引く部分、言葉そのものの表現を生かすためにどのようにバランスを取るか。すごく勉強しましたし、歌手として成長させてもらえたと思います。イタリアの音楽を歌ったときも、同じようなことを感じました」

 音楽の旅は果てしない。それを続けて来たことも、35年以上、人気を得てきた理由の一つなのかもしれない。

「川の流れのように、じゃないですけれど。その時々、ブラジルの音楽を歌ったり、旅に出ていろんな曲やジャンルに出会ったり。20年くらい前からは海外やアジアの国々でも歌わせてもらって。出会う曲、出会う人たちに恵まれていると、心から感謝しています」

 大阪・関西万博でのブラジルパビリオン・アンバサダーの体験も、とても楽しかったそうだ。

「最近のブラジルのアーティストと交流がなかったので、サンバの巨匠のZeca Pagodinhoと一緒に歌わせてもらったのはとても嬉しかったです」

 どこの国へ旅しても、ブラジルは心の故郷。子どもの頃の思い出の香りは、コーヒーと朝のスープの香り。

「朝、黒豆を煮るんです。ブラジルは黒豆をシチューのようにたいて、毎日食べる習慣があって。
土曜日に行くレストランでもそれが必ず出ます。フェイジョアーダ(Feijoada)といって、シンプルなものと、お肉がこってり入っているものとあるんです。水曜日と土曜日はどのレストランに行っても、それが食べられます。家では朝、お豆にガーリックと塩胡椒だけを入れたものを煮て、ご飯にかける家が多い。だからすごくその香りが漂っています。コーヒーと、圧力鍋でシューッという豆をたく水蒸気と、果物。マンゴやバナナの甘い香り」。

 サンバカーニバルで踊り続けられるエネルギーも、黒豆の抗酸化作用が大きいのかもしれない。歌い続ける小野さんのタフネスの源もそこにあるのかも。

 先日、小野さんは初めてテレビ番組『徹子の部屋』に出演した。

「徹子さんの番組に出て、徹子さんのように生涯現役でありたいと思うようになりました」

 きっと小野リサさんはずっと歌い続けてくれるだろう。なぜなら彼女のボサノヴァだけに魅力があるのではなく、彼女自身、彼女の声に人を癒す魅力があるからだ。

小野リサさん

  1. 3/3

<公演概要>

●小野リサ My Songs~私の好きな歌~
【日時】2026年3月8日(日)開場 14:00/開演15:00
【料金】S席 7,500円 A席 6,000円(全席指定・税込)
【会場】NHK大阪ホール

●小野リサ Premium Live ~私の好きな歌~
【日時】2026年4月9日(木)開場 17:30/開演18:30
【料金】S席 8,000円 A席 6,500円(全席指定・税込)
【会場】東京国際フォーラム ホールC

お問合せ:サンライズプロモーション 0570-00-3337 (平日12:00~15:00)


取材・文 森 綾
フレグラボ編集長。雑誌、新聞、webと媒体を問わず、またインタビュー歴2200人以上、コラム、エッセイ、小説とジャンルを問わずに書く。
近刊は短編小説集『白トリュフとウォッカのスパゲッティ』(スター出版)。小説には映画『音楽人』の原作となった『音楽人1988』など。
エッセイは『一流の女が私だけに教えてくれたこと』(マガジンハウス)など多数。
http://moriaya.jp
https://www.facebook.com/aya.mori1

撮影 萩庭桂太
1966年東京都生まれ。
広告、雑誌のカバーを中心にポートレートを得意とする。
写真集に浜崎あゆみの『URA AYU』(ワニブックス)、北乃きい『Free』(講談社)など。
公式ホームページ
https://keitahaginiwa.com


2026.1.20 written by 森綾
  1. シェア
  2. LINEで送る

この記事の関連商品

  • お香 セントスケープ カフェモカ 30本入
  • お香の香りとともに旅立つ フレグランスメモリーズ
  • お香 ハーブ&アース

スペシャルムービー

  • 花風PLATINA
    Blue Rose
    (ブルーローズ)

  • 日本香堂公式
    お香の楽しみ方

  • 日本香堂公式
    製品へのこだわり